【中2理科】化学変化と原子・分子ってなに?【江戸塾】

query_builder 2025/06/17
【中2理科】化学変化と原子・分子ってなに?【江戸塾】

こんにちは!江戸塾です✨

今回は中学2年生で習う理科の中でも、重要で面白い「化学変化と原子・分子」について解説します。

「化学」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実は私たちの生活に深く関わる、とても身近な分野です。

今回は「水の電気分解」という有名な実験を中心に、化学変化の仕組みや、そこに登場する「原子」や「分子」の考え方を紹介していきます。

 

 化学変化とは?

 

まずは「化学変化」について説明します。

化学変化とは、ある物質が別の物質に変わる現象のことです。

たとえば、鉄がさびる、木が燃える、食べ物が腐るといった現象が該当します。

物質の見た目や性質が変化し、新しい物質ができる点が特徴です。

一方、「物理変化」は、形や状態が変わっても物質そのものは変わっていない現象です。

氷が水に変わるような、状態だけの変化は物理変化と呼ばれます。

 

 原子と分子の違い

 

化学変化を理解するためには、「原子」「分子」の違いを知っておく必要があります。

  • 原子(Atom):物質を構成する基本的な粒子で、それ以上分割できない最小単位とされています(化学的には)。

  • 分子(Molecule):2個以上の原子が結びついてできた粒子で、物質の性質を持つ最小単位のことです。

例えば、水(H₂O)は、2つの水素原子(H)と1つの酸素原子(O)からできた分子です。

分子の組み合わせによって、さまざまな物質が作られています。

 

 水の電気分解とは?

 

水(H₂O)に電気を流すと、水が水素(H₂)と酸素(O₂)に分解される反応が起こります。

れを水の電気分解といいます。

 

実験の基本的な手順:

  1. 水に電解質(たとえば水酸化ナトリウムなど)を加えて電気を通しやすくします。

  2. 電源装置から電極に電流を流します。

  3. 陰極(マイナス極)から水素(H₂)、陽極(プラス極)から酸素(O₂)が発生します。

 

この反応を化学式で表すと、次のようになります:

2H2​O→2H2​+O2​

この化学反応は、原子の数や種類が変わっていないことから、「質量保存の法則」にもとづいています。

 

 質量保存の法則

 

質量保存の法則とは、「化学変化の前後で物質の質量は変わらない」というものです。

水の電気分解のように、物質が変化しても、使われている原子の数は変化していません。

たとえば、反応に使った水分子が2つであれば、水素原子4つと酸素原子2つが含まれています。

これらは分解後も、水素分子2個(H₂×2)と酸素分子1個(O₂)になって存在します。

つまり、反応の前後で物質の種類は変わっていても、原子の数は変わらない=質量は保存されているということになります。

 

 化学式の見方

 

化学変化を表すために使うのが化学式です。

化学式には、物質を構成する原子の種類と数が記されています。

 

化学式物質名内容
H₂水素水素原子が2つ結びついた分子
O₂酸素酸素原子が2つ結びついた分子
H₂O水素2つ+酸素1つ
CO₂二酸化炭素炭素1つ+酸素2つ
NaCl塩化ナトリウムナトリウム1つ+塩素1つ

 

たとえば、「H₂O」は水分子で、H(水素)が2つ、O(酸素)が1つ結びついていることを示します。

また、化学反応式では、分子の数を表すために係数を前につけます:

2H2​+O2​→2H2​O

このようにして、反応前後の原子の数が合うように式のバランスを取ります。

 

 化学変化は身近にもたくさんある

 

化学変化は実験室だけでなく、身の回りにもたくさん存在しています。

  • 鉄がさびる:酸素と反応して酸化鉄ができる。

  • 食べ物の焼けるにおい:加熱により有機物が分解されて新しい物質ができる。

  • 炭酸飲料の泡:炭酸(H₂CO₃)が分解して二酸化炭素(CO₂)が発生する。

これらはいずれも、新しい物質が生じている点で、化学変化と言えます。

 

 まとめ

 

「化学変化」「原子」「分子」という概念は、一見むずかしそうですが、理解できると世界の見え方ががらりと変わります。

今回学んだ水の電気分解のように、目に見える変化の背後には、見えない原子や分子の動きがあります。

理科の学習では、「なぜそうなるのか?」を意識することがとても大切です。

ただ暗記するのではなく、現象の仕組みに目を向けていくと、どんどん面白くなってきますよ。

 

 

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